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汗拭い強弁消え 「おごりあった」「借金、私からお願い」【猪瀬知事辞職】
2014年3月29日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/inose/list/CK2014032902000273.html
▼全文転載
「けじめをつけるため、処罰を受け入れたい」。二十八日、公職選挙法違反の罪で略式起訴され、罰金刑を受けた東京都の猪瀬直樹前知事(67)が、
カメラの前で深々と頭を下げた。医療法人徳洲会グループから五千万円を受領した問題の発覚から約四カ月。巨額のカネを正当化しようと説明を重ねてきたが、
この日、「やましさ」があったことも認めた。史上最高の四百三十三万票超を獲得し、五輪招致の先頭に立った面影はなかった。
「特定の人から多額のお金を借りることはいけない。五千万円を目の前にし、ハッとわれに返った」。東京・霞が関の司法記者クラブ。昨年十二月に都知事を辞職後、初めて公の場に現れた猪瀬氏は、五千万円を受領した時の気持ちを、こう振り返った。
これまでは借用証の存在を盾にするなどし、現金授受の違法性を認めてこなかった。しかし、大金に後ろめたさを覚えたことを明かし「引き返せなかった」と神妙に語った。
冒頭、立ち上がったままコメントを読み上げた。「都民や都議会、都職員の皆さまにご迷惑をかけた」。数秒間頭を下げて座り、額の汗をぬぐった。
「選挙資金の側面は否定できない」「一億円くらいあればいいと思うと(徳田虎雄・徳洲会前理事長に)申し上げた」。これまで都議会やメディアに繰
り返してきた説明の根幹部分が、この日、コロッと変わった。報道陣から突かれると「十分に記憶を整理しなかった」と「記憶違い」を強調。知事時代の自信に
満ちた身ぶりはなく、小声で答える場面も目立った。
七十分に及んだ会見。「けじめがついたと言えるのか」と問われると「許されるならば、もう一度作家として仕事に励みたい」と、疲れ切った表情で答えた。
◆冒頭説明と一問一答
過去の記者会見では「一億円を要請したことは百パーセントない」「選挙資金でないと断言できる」と述べた。だが、これは十分に記憶を整理せず「自分がそのようなことをするはずがない」というおごりから述べたもので、深く反省している。
五千万円は「生活費に使うかもしれない個人資金」と説明してきたのは事実。半面、徳田虎雄氏(徳洲会前理事長)や徳田毅氏(前衆院議員)に対して
選挙を前提に話す中で資金の用立てをお願いし、資金が不足すれば選挙資金として使う可能性があったのも事実。都議会やメディアへの説明では、一方の側面を
強調した。最後はけじめをつけたいと考え、処罰を受け入れたいと申し出た。
-借用証は本物か?
議員会館を訪ねたときに徳田毅氏の側からサインしてほしいというふうに借用証が置いてあった。その場で書いた。何度も話していることで確かな事実だ。
-都議会では「(徳田氏は)お金を貸してくれて、いい人との印象だった」との趣旨で答弁したが。
それは悪い人じゃないですよ。ただ、借用証を書いたときに返すべき金だという認識はあった。
-都と利害関係があるかもしれない徳洲会からの借金にやましさはなかった?
(徳洲会の病院が)都内にあるという認識はなかった。ただ二十四時間診療をしたり離島でやったりという知識はあったが。
-徳洲会側が便宜を望まずに貸したと思うか?
特定の団体から金を借りてはいけないと、(五千万円を)目の前にしてわれに返った。だから借用証を書いた。
-結局、借金は猪瀬氏が打診したのか?
仲介した(右翼団体代表の)木村三浩氏から徳田虎雄氏を紹介され、選挙の話題になり、木村氏から貸してあげたらと提案もあり、私が「では、お願いします」と言った。私自身がお願いしたということになる。
-どんな思いで議員会館に五千万円を受け取りに行ったのか?
「用意したので明日取りに来て」と連絡が前日あった。それまでは五千万円、一億円という言葉をリアルでない架空話のように感じていたが、急に現実感を帯びた。そこで引き返せなかった自分を悔いている。
-みんなの党の渡辺喜美代表のカネの問題も、借りた側は「個人的な借り入れ」、貸した側は「選挙資金」と説明し、酷似した構図だ。
渡辺代表のことについては事情が分からないので答えられない。
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