2012年3月6日火曜日

経団連・米倉弘昌会長に聞く 理想は原発依存脱却

経団連・米倉弘昌会長に聞く 理想は原発依存脱却
2012年1月5日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012010502000026.html
 経団連米倉弘昌会長は本紙のインタビューに応じ、長期的な原発の位置付けについて「原発に依存しないのが夢であり、理想だ」と述べた。実現に向けた課題として、太陽光発電など再生可能エネルギーの成長を挙げて「研究開発の促進は非常に重要」とし、脱原発につながるメリハリのある予算配分の必要性を強調した。一問一答は次の通り。 (聞き手・東条仁史)
 -国民の不信が強まる原発は、将来的にどうあるべきか。
 「中長期的には原発の比重はどんどん小さくなっていくだろう。それが夢であり、理想だ。経団連幹部の間でも、そうした考え方が主流だと思う。経団連のエネルギー政策に関する第三次提言にも、必要なら盛り込んでいきたい」
 -脱原発を実現するための課題は。
 「再生可能エネルギーの成長だ。現在の発電量は水力を入れても10%程度にすぎない。産業で使えるように、質が高く安いコストで供給できるようにならないと、原発代替できない。今夏に国内で始まる再生エネの固定価格買い取り制度は、欧州では失敗している。産業政策上は、研究開発に予算を配分した方が効果が出る」
 -一方で、経団連が短期的には原発の再稼働を求めているのはなぜか。
 「経済成長と整合性があるエネルギー政策が重要で、原発を完全に止めるわけにはいかない。今後四、五年を展望すると、安定した電力供給がなければ、円高の定着と重なり、生産拠点の海外移転が加速してしまう」
 -「原発はもう不要」という多数の世論をどう受け止めるか。
 「今回の福島第一原発事故の徹底した分析と安全性の向上は不可欠。今の国民感情を考えると、地元住民とよく話し合い、十分に理解を得たうえで再開することが求められる」
 -電力会社への風当たりも強い。電力抜本改革の議論はどう進めるべきか。
 「虚心坦懐(たんかい)に大いにやったらいい。ただ欧米では電力自由化の後に電気料金が上がっている。こうした海外の事例も踏まえ、日本の電力事情に適した姿を模索していくべきだ」

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