北海道電力:「やらせ」問題 当時の道課長、調査「結果受け入れ」
(毎日新聞から全文引用)2011年11月27日
北海道電力泊原発3号機のプルサーマル計画を巡るやらせ問題で、道の第三者検証委員会に関与を認定された当時の道原子力安全対策課長の村井悟・釧路総合振興局長が26日、道庁で記者会見し、調査結果を受け入れることを明らかにした。
村井氏は、やらせを依頼する発言をしたとされたことについて「近いことを言ったかもしれないが、依頼する意図はなかった」と改めて積極的な関与は否定。そのうえで、「(北電側にやらせ要請と)受け止められたことは反省しなければならない。道民に疑念を抱かせ大変申し訳ない」と陳謝した。
報告書は、08年のプルサーマル計画を巡る道の意見募集に際し、村井氏が7月8日の北電との打ち合わせで、賛成意見を依頼したと認定した。【岸川弘明】
毎日新聞 2011年11月27日 東京朝刊
朝日新聞から全文引用
道検証委 依頼認定、組織関与は否定
2011年11月24日
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001111240010
第三者検証委員会の小寺正史委員長(左)から報告書を受け取る高橋知事=道庁、上田幸一撮影
写真
■「やらせ指示」 遠い全容
北海道電力泊原発3号機のプルサーマル計画をめぐる「やらせ」問題で、道の第三者検証委員会は23日、道の関与を認め、道幹部の発言を「行政運営の公正性を損なう」と指摘した。一方、高橋はるみ知事が同計画を容認した判断への影響や、道の組織的関与は認められず、問題の全容解明には至らなかった。
■発言「公正性損なう」
「真摯(しんし)に報告書の中身を受け止め、正す必要があるとすればきちんと対処していかなければいけない」
高橋はるみ知事は23日、第三者検証委の小寺正史委員長から神妙な表情で報告書を受け取った。高橋知事は北電第三者委員会が報告書を公表した10月、道の関与について「全くないと考える」と言い切っていた。
検証委が道の「やらせ」への関与を認めたのは、道が2008年に実施した道民向けの意見募集についてだ。当時の原子力安全対策課長が同年7月、北電にプルサーマル計画への賛成意見を出すよう依頼した。小寺委員長は会見で「課長職が公で言った以上、道の関与は認めるべきだろう」と述べ、一職員ではなく道としての関与を認定した。
報告書でも、課長の発言を「意見募集の目的に背くもので、行政運営の公正性・透明性を損なうことは明らかだ」と断じた。
一方、課長が問題の発言をした打ち合わせの7日前、北電がすでに、賛成意見の例を作成していたことを指摘。また、意見募集への応募が59通にとどまったことなどから「課長の不適切な発言自体による効果があったと認めるのは困難」と判断した。
課長は検証委の聞き取りに、問題の発言をめぐり、北電に賛成意見の提出を依頼した意図を否定した。動機について、小寺委員長は「依頼したという意識がない人間に理由を言えと言っても言えない」と説明。報告書でも「計画的、組織的かつ周到に行われたものと認めるのは困難」とした。
検証委は小寺委員長と和田丈夫弁護士、林菜つみ弁護士の3人からなり、別の弁護士5人が調査員として加わった。高橋知事や当時の副知事、地元4町村長、道職員、北電関係者ら計約60人から聞き取り調査したという。
◇
■北電メモ 信用性を否定
検証委は、北電の第三者委が道の関与を裏付ける証拠とした北電社員作成の「打ち合わせメモ」の信用性を否定した。
北電の第三者委が報告書を公表した10月、道は当時の原子力安全対策課長が「推進よりも慎重意見が多い」「地元以外からの意見が多い」などと北電側に話したと認めた。ただ「反対派の意見を打ち消す意見を要請した認識は全くない」と、やらせへの関与は否定した。
道の検証委は調査で、道との打ち合わせに同席した北電原子力部の社員のノートを新たに見つけた、とした。記載内容について「打ち合わせの場でやり取りを時間的推移のままにメモしたと認められるうえ、他の証拠の内容とも符合する」とし、「信用性は高い」と評価。小寺委員長は会見で「(この社員は)まじめそうな人だった」と言った。
一方、「打ち合わせメモ」を作成した社員は「打ち合わせの場でまったく記録を取っていない」とした。事情を聴いた際に記録を取っていたかどうか証言がちぐはぐになった、とも指摘。原子力部社員のノートの内容と合致する記載だけ「信用できる」とした。
報告書はさらに「(当時の)課長はノートの記載内容をほとんど認めており、ノートの記載内容の信用性を裏付ける」とも述べた。調査対象となった当時の課長の証言を、北電社員のメモの信用性を検証する根拠ともした。
結局、メモで「北電社員も地元に住んでおり、地元住民だよね」といった、北電社員によるやらせ意見を求めたとされる発言は、当時の課長が発言を否定した、とするにとどめた。
(諸星晃一、綱島洋一)
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